ロボット プログラミング 科学教育 岡山市

21世紀に生きる子供たちに伝えておくべきことは

公教育と明確に違った体験型学習(Active learning)を実現するのが私の願いです。未来の創り手となる子ども達に何を準備しなくてはならないのか。児童期の多様性を尊重し、Scientific literacy(科学の論理展開力)の育成を目指します。

本を読まない大学生 激増

大学生活協同組合が公表した調査では、全く読書をしない学生は53.1%で、毎年増加し、5年で18.6%増えたとか。
私は、中学校と高等学校では本を読まなかった。前者では部活三昧・後者は受験参考書となった。しかし、小学校と大学での読書は豊かだったと思う。
読解力は、論理的思考を醸成し、他者への働きかけを効率よく実現する。そして他者の言い分を理解し、自分の考えを的確に伝えることができる。リーダーの要件だ。
未来志向で、社会性に富み自己肯定感の強い人間の育成には、就学前からの読み聞かせをはじめとした、読書好きの素地を育む環境作りが必要だ。


欧米の大学では、課題図書が多く、読み切るのが大変と聞く。本を読まない大学生を増産して、日本の大学は何を目指しているのだろうか?
進学率が高まるのは、素直に喜べない。

別れの日 惜別の思い

3月になると最終授業が続く。小学校1~2年にロボット教室に入り、理科実験や速聴読を経てプログラミング教室に通った生徒は、6~7年通ったことになる。
この塾を始めた頃の小学1年生も、今や中学2年生だ。
児島や和気や井原や津山から、遠路送迎の労を取っていただいた保護者各位にも感謝の気持ちは尽きない。よく通ってきてもらえたものだ。
終えて皆を送り出す際にも、涙声を押し隠すこととなる。


初等期の科学への教養を育むべく、体験型演習の塾を志した。
論理展開の基礎は国語の読解力。そして科学の母国語は数字。暗算やパズルで数量と立体を同時にイメージ化する。さらにその応用演習としてロボットやプログラミングや理科実験がある。実証観察の上に仮説を重ねる(試行錯誤)ことで、無意識に興味が膨らみ集中力が生まれる。


昨年理科実験のスタート時に、関心が高まらず、思わず歌を歌いだした子供がいた。間髪を入れず叱り飛ばしたことを思い出す。しかし、今やその生徒は、理学博士である講師の科学的知見に素早く反応する感性豊かな小学3年生となった。「ゲノム編集と生命倫理の問題」にも、俊座に反応する。オゾン層とCO2の変化にもだ。


サミュエルソンの論を待つまでもなく、初等期の体験演習は重要だ。高等教育を成果あるものにするためにも、自発的な興味や関心を内面に形成することが重要だからだ。
当塾で初等期に体験演習した生徒たちが、自己肯定的に自らの興味や関心を育み、科学の教養を身にまとうことを願ってやまない。
科学・技術によりパラダイムの転換が進み、就労スタイルや人生の設計図が激変する21世に、力強く実り多き人生を謳歌してもらいたい。その思いや切である。