ロボット プログラミング 科学教育 岡山市

21世紀に生きる子供たちに伝えておくべきことは

公教育と明確に違った体験型学習(Active learning)を実現するのが私の願いです。未来の創り手となる子ども達に何を準備しなくてはならないのか。児童期の多様性を尊重し、Scientific literacy(科学の論理展開力)の育成を目指します。

良識を失った「良識の府」 参議院定数増可決

「衆院のカーボンコピー」と揶揄され、その存在が疑われて久しい参議院が暴挙に出た。日本が異常気象に苦しみ、行政もボランティアも猛暑の中、熱中症と戦って被災対応をしている最中の法案成立だ。火事場泥棒のような行為だ。豪雨警報の厳戒態勢の夜、首相を囲んだ酒席の写真をアップする官房副長官の良識も問題だが、これら議員という人種の資質こそ問われる時が来ている。


突出した少子高齢化と過疎化が進む。長寿化にともなう年金や介護は国民各層の共通懸案だ。社会保障費は兆円単位で膨張する。介護人員は十万人単位で不足する。同時に今回の災害でも明らかなように、独居老人などの弱者避難など法整備は待ったなし。国や県や市の多層行政の弱点が露呈した河川管理と防災行政も法整備が緊急に必要だ。安全保障と国際環境は、覇権や保護主義の台頭で混迷を深め、極東は世界でも最も危機管理が困難なエリアとなる。外交防衛はこれまでになく重要な課題だ。


二院制を維持すべき参議院改革を棚上げ放置し、未体験の超少子社会に臨む国民の危機感も無視し、やみくもに定数を増やし特別枠などといった指定枠を策略すること自体許される状況ではない。消費税の10%移行も目前に迫る。人手不足なのに平均所得が伸びない。この国民が身構えるときに、議員が互助会的な定数増を進めるとは。国を憂う良識を失った集団と断言できる。


いまや戦後民主主義の虚構として、参議院がその使命を終えようとしている。この状態で国家の決算や憲法審査などできるわけがない。看過できない事態だ。いっそ一院制にして、衆院定数も人口推移に連動させるべきだ。


量は質を担保するものではない。「悪貨は良貨を駆逐する」
健全な考え方や判断=「良識」、が、集まる場所=「府」とあるのだが。

堤防の崩壊は常態化する すべての場面で

地球規模の気候変動は、専門家の予測を前倒ししている。将来予測が今起きてしまう。日本の風土は温帯の気候で形成されたが、亜熱帯と化した。これまでの経験則が通じない。
今回の豪雨は常態化する。日本の四季は変わる。


同じことが経済社会にも言える。日本のキャッシュレスは1割を超える程度だが、中国やアメリカは6割を超える。第四次産業革命の中核をなす「金融サービス」が堤防を越えて拡大する。「銀行業」が消滅する。日本の「家電業界」が消滅するように。「自動車メーカー」も消滅する。昔の形では生き残れない。


世界で最も保守的で、変化を嫌う日本の消費風土が延命要因ではあるが、確実に進行し、そのプラットフォーマーが世界を支配する。アメリカと中国の貿易戦争は表層で、内実は「中国製造2025」ドイツ「インダストリー4.0」に対する米国の反撃だ。21世紀の覇権争いだ。宇宙空間にも及ぶ。


我々が知るべき正確な情報の取捨選択を怠らないようにしないと。テレビ報道は日本で危険なレベルにある。世界や国家の重要事項は伝えず、タイの洞窟少年の救出と映画化を各局報道する。テレビ報道の実務者は、日本がいま世界で置かれている立場すら理解できていない。「国境なき記者団」の評価で、報道自由度61位。韓国やチリより低い評価は現実だ。「公共性の高い情報」が和歌山の老人の変死やタイの救助の映画化ではないはずだ。国難ともいえる情報の劣化がそこにある。テレビ報道も遠からず衰退する。


仮説検証能力を伴う「科学の素養」を育て、「情報リテラシー」をもとに、社会にコミットし発言できる次世代を育てなくては日本の将来は危うい。