深層学習などのアルゴリズム(計算手順)で臓器のデジタル画像を分析する。コンピューター断層撮影装置(CT)、磁気共鳴画像装置(MRI)、X線撮影装置、内視鏡などのデータが対象だ。Webの領域で後塵を拝した日本も、産業別データの解析処理では世界に追いつくことができる。
日本のスタートアップ企業「エルピクセル」が、内視鏡画像データの解析ソフトを開発し腫瘍や癌の特定に威力を発揮する。日本得意の光学処理も生かせる領域だ。脳の動脈瘤や癌細胞の特定に、熟練の専門医より10%程度の精度を上回るそうだ。
2022年、AI画像診断に関する世界市場は8600億円と見込まれる。5年前の10倍だ。イノベーションの可能な領域ではあるが、医学生物学とアルゴリズムの両方を要求される。多くの専門家の協業が問われる開発現場であり、臨床の現場も同様だ。
イノベーションを遂行するハイブリッドな人材育成が急務だ。