病気を一身で引き受ける愛犬 桃太郎
我が家には8歳のポメがいる。毛吹きがよく、目が大きいのが特徴だ。誰よりもかわいいと私だけは確信している。
4歳になったころから慢性腸炎を発症した。ステロイドを使わざる負えない状態になってしまった。それから膀胱の結石が見つかり、手術を考えていたら心臓の弁膜症が見つかった。追加の薬剤を投与するも、全身麻酔が危険な体になり、手術もままならない。最近腸の炎症がステロイドだけでは抑止できなくなり、人間の使う免疫抑制剤などを併用しだした。皮膚炎や感冒も併発し、呼吸も安定しなくなった。この2.8kgの体に過剰な薬剤の投与が続く。副作用で肝臓も膨れ上がっている。
家族の病を一身に引き受けているかのような愛犬に、終日尽くしてはいるが、呼吸困難が続く朝方、こちらの心が折れそうになる。気を取り戻して病院へと向かう。獣医がいなければ、こちらも寝込んでしまいそうだ。
かけがえのない家族である。
回復の見通しはないが、苦しまないように命を全うさせてやりたいと思う。
3歳のころ お昼寝中