待ったなしの高齢化と科学技術
3日政府の未来投資会議の下部組織が、人工知能による介護・医療分野での工程表を発表した。それによると2030年以降に実用化と目標設定されている。一言で「遅い」。
人工知能は、第四次産業革命の中核をなす先端技術。先進各国は、国家戦略として技術開発とそれに伴う教育の強化を進めている。
一方、高齢化先進国である日本は、毎日のように老人による交通事故を報道している。未来ある子どもの命を絶つ事例も起こり、加害者の老人にはその行為の自覚すらない。走る凶器となっている。しかし、彼らにも日々生活がある。自動車業界は、完全自動化を20年代に置き、先行するGoogle社は第四世代(完全自動化)を射程にとらえつつある。文字通り「待ったなし」である。高齢化と技術開発のデッドヒート。民間は国境を越え、熾烈な開発競争にある。
社会保障費の膨張と介護難民の漂流に、格差の拡大が拍車をかけ、独居老人は孤独の中にある。同時に、認知症の家族を抱える現役世代の介護離職が国力を削ぐ。この現状に国・地方の議会は、緊張感をもって臨んでいるのだろうか?はなはだ心もとない。国は政策の優先度を、はっきりと示すべきだ。海上保安庁の船艇の老朽化を聞くにつれ「この国はだいじょうぶなのかと?」つくづく思う。ここでは書かないが「不要不急の膨大な支出は存在する」。21世紀に日本はどのような姿になるのか?