中学受験が熱くなっている。中高一貫がそれに拍車をかける。それにも一理はある。数学などの基礎的学習姿勢は、小学校で決まる。この時、考える癖を身に着けると中高の理解が深くなる。したがって、一般的に一貫校の友達の「質」?も高くなる。
私は、数学に関しては小中遊び倒したツケが後できた。大学受験時の参考書頼りの集中勉強は、どうしても暗記的理解に傾く。一気呵成に丸呑みすると、理解が浅い。本格的な応用問題に弱くなる。かくして、第一志望を逃した。今でも心の傷だ。
しかしである。第四の産業革命期、産業社会は構造変化する。終身雇用も変質し、働き方の形態も多様化する。同時に階層性組織が瓦解する。課長-次長-部長などとハンコをつく会社は衰退する。共同起業も選択肢に上がる。
中学受験に勝利して優秀な子供との集団で競争し、高偏差大学へ入学。有名企業や高級官僚への道を進む。悪くない。しかし、健康人生90年。50歳で勝負がつく組織暮らしもいつかは終わる。あと40年なにするか。
人間国宝なら90年一本筋も可能だが、サラリーマンではそうはいかない。ゆっくり考えながら進むもよし、一度起業して失敗して、気づいた後大学で学ぶのが効率的ではある。
「最短・最速昇進」などは一瞬の価値だ。その時歌舞くのも良い思い出だが、一瞬だ。
じっくり・ゆっくり・たゆみなく前進し、時には後退しても学ぶ。その時の時代の進捗に合わせて柔軟に働くのもありだと思う。ポキッと折れる硬直した一元的な人生は苦しいだけだ。