ロボット プログラミング 科学教育 岡山市

21世紀に生きる子供たちに伝えておくべきことは

公教育と明確に違った体験型学習(Active learning)を実現するのが私の願いです。未来の創り手となる子ども達に何を準備しなくてはならないのか。児童期の多様性を尊重し、Scientific literacy(科学の論理展開力)の育成を目指します。

後退する祖国日本 法曹界の事例


その昔、帝国大学法学部は大陸法(ドイツ・フランス)中心であった。大法典を中心に全てが運用される神学に近い体系だった。東京帝国大学法学部卒の若き精鋭達が、英国の判例中心の実務的な英米法を学び、神田に拠点を置いて英吉利法律学校を設立した。反骨と実学の気風は、現在の日本近代法の基盤を形成した。さらに駿河台に移転した同校は東京法学院大学に改名し、のちの中央大学法学部となる。本郷の赤門に対して駿河台の白門と謳われた。


しかしである、今や国立も私立も、赤も白も紫も桃色も法科大学院として司法試験を目指す。やたら金をかけて労を惜しまず学んだ挙句、初任給が年収2百万台とかで人気がないとか。「司法試験で昔500人だった合格枠を3,000人に拡大する政策が破綻したのだ。」とマスコミも無責任に報道する。単純に現行制度の枠の中で無為に過ごすから職を得れないだけだ。


現在、世界各地で民事の国際間調停は激増している。技術特許や資本移転さらにはM&Aなど紛争の要件は激増する。しかしだ。日本に適材がいないので、シンガポールなどが国際紛争の調停センターに躍進している。日本企業は依頼主だ。


つまるとこ、教育に問題がある。法科大学院に「志」がない。文科省の認可を得て設立しただけだ。国際紛争も法のデジタル化も無視した予備校法科大学院が乱立し、廃校になっているだけだ。学生はたまったもんじゃない。優秀な学生は、本質を見抜いて予備試験を受験し、司法試験に臨む。法科大学院を跳び越すのだ。


EUや米英は、民事訴訟や調停をネットで処理しだした。日本はいまだに正と副の珠印を押した紐とじの分厚い訴状や証拠や調書のやまだ。わが国では、いつまでたっても調停や裁判は庶民から遠い。欧米ではクラウドのネット空間にある膨大な判例資料は、離婚調停でAIの登場を可能にしている。明治期と変わらない欧米との格差状況がそこにある。


昔、神田錦町で英国帰りの俊才が、国を憂い学校を設立した「志」はどこに消えたのだろうか?せめて私学だけでも「青雲の志」を掲げてもらいたいのだが。思えば、明治のころより無気力な後進国に成り下がっているのがこの国の現状だ。

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