ロボット プログラミング 科学教育 岡山市

21世紀に生きる子供たちに伝えておくべきことは

公教育と明確に違った体験型学習(Active learning)を実現するのが私の願いです。未来の創り手となる子ども達に何を準備しなくてはならないのか。児童期の多様性を尊重し、Scientific literacy(科学の論理展開力)の育成を目指します。

高校生に向けた人工知能講座 今、数学が熱い!


東京大学のオープンキャンパスで、高校生に向けて機械学習や人工知能に関連した数学の講義が開催された。これが、60歳を超えた私の頭を再活性するほど面白い。


1957年ニューラルネットワークによる機械学習は発表された。私と同い年だ。これは当時の発想としては画期的だったが、四則演算や記憶能力の範疇を越えなかった。そのため発達は遅々として進まなかった。低効率による停滞だ。今の日本経済みたいだ。
1980年代と2000年前後に、大きなイノベーションがあって。2012年から今日の深層学習による飛躍的なAI時代が幕を開けたのだ。

機械にとって学びやすいのは四則演算、人間にとって学びやすいのは視覚認識。このパラドクスを解いたのが、近年の飛躍的進化の理由だ。

大量の画像データを細分化し「ピクセル」単位に整列し、その個々の濃淡値を数字に変換する。そこで登場するのが多次元のベクトル列だ。ここで多次元のグループ分けが成立し、コンピューターの認識データとなる。このベクトルの内積や線形代数などがなぜ機械学習に必要なのかの説明が明快で楽しかった。


さらにDeep Learningに話が進み、人間の脳と同じ5層階のグループ化システムを理解してパターン学習の原理をつかんだ後、統計学の登場となる。これは自動運転や自動翻訳の中核技術にも通じる。画像や言語もベクトル抽出により数字化される。このデータを処理する時、合理的に整理する取捨選択の基準が確率論となる。 参加者全員でコインの裏表を実験して、確率論の公式を体験した。正規分布の公式や大数の法則式も納得ができ、違和感は無かった。「中心極限定理の公式」にもついていけた。なんとかだが。


講義の最後、「人工知能による社会が来る。だから、この技術を利用し理解することによって、人間がいかに幸せに生きれるかを考える必要がある」と語る数理工学の若き研究者に、淡い憧れを感じる62歳の私がいた。もし、中高生の時、こんな講義に出会えたら、自分の人生は変わっていたと思う。「なぜ学ぶのか」

我塾のプログラミングに通う子供たちにもこの感激をシェアしたい。かっこいいではないか。

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