ロボット プログラミング 科学教育 岡山市

21世紀に生きる子供たちに伝えておくべきことは

公教育と明確に違った体験型学習(Active learning)を実現するのが私の願いです。未来の創り手となる子ども達に何を準備しなくてはならないのか。児童期の多様性を尊重し、Scientific literacy(科学の論理展開力)の育成を目指します。

複線型教育の優位性 高専から名門大学への編入

 


 戦前の教育を受けた日本人と戦後の日本人と比較することが多い。明らかに前者のほうが優位にある。後者の結果として「失われた30年」と「先進国最低の労働生産性と所得の伸び率」が指摘される。少子高齢化だけでは語れない。


 戦前は学制が「複線型教育」で、旧制中学から旧制高校・大学へと進む者ばかりではなかった。5年制の旧制中学の4年修了時点で旧制高校に行く者もいたし、中卒後に2年制の予科を経て大学に進む者もいた。現在の教育大に近い高等師範学校や実業学校もあった。さまざまなルートで大学に行けたし、誇り高い専門教育が受けられた。これ以外に軍関係の経理学校や士官学校もあった。


 戦後は、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の意向による学制改革で、現在の「単線型教育」(6・3・3・4制)になった。戦前の複線型教育の欠点は、社会的地位によって進学する学校がある程度決まっていたことだとされる。「裕福な者でないと旧制中学、旧制高校に行けない」ということだ。しかし、今では統一偏差による共通試験により、進学校も階層化され、所得を反映する硬直したものとなっている。


 「ロボットコンテスト」や「ディープラーニングコンテスト」で活気のある高等専門学校が注目されている。全国4,900校程度の高等学校に比して、57校しかない。大半が国公立だ。寄宿制度も充実している。さらに、卒業後の大学編入のシステムが多様で専門性に富み、大学ごとに編入試験の日程もバラバラとなっている。


 旧帝大や名門大学も、専門性が高く厳しい教育カリキュラムを課す高専への信頼は厚く
門戸は広く開かれているとか。編入学の主力となっている。ただ、高専での中退や留年は一般高校より多く、専門性の高い演習中心の教育に適合しない場合も少なくないと聞く。「お得感」で行くには問題がある。


 今後データサイエンスの専攻科も増設されるだろう。文科省の不手際で揺れる共通試験を避けて、「志と適性」さえあれば目指す価値はあると思う。

×

非ログインユーザーとして返信する