がん克服のパラダイムシフト 日本発
パラダイムシフト(英: paradigm shift)とは、その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することをいう。
NHKスペシャルで、人体の内臓が相互に指示しあっていることを報じていた。脳からの伝令ではなく、内臓の細胞同士が伝達物質を放出しあっているのだ。マイクロRNAを内包するエクソソームこそがそのシステムの中心に存在する。
がん細胞が、自ら転移を引き起こすMRNAを含んだエクソソームを血液に放出し、全身に運んでいる。この仮説をもとに、「血液を調べれば癌が検査できる」といった研究を提案し、経済産業省が79億円の大型プロジェクトを発足させた。今世界のトップを走る。
東レを中心とする企業連合は、年内にも検査キットを実用化するとのこと。血液1滴で癌が分かる。血液での早期がん検出は世界に例がない。プリファードネットワークスなどはその検査精度をAI深層学習で高めることにチャレンジするそうだ。データの世界だ。
一人の研究者の仮説提案から、国家が動き、企業が連携し実用化に一直線で連携する。
日本がこれから目指す21世紀イノベーションの姿だ。
当塾では、この感動を共有するためにも、夏の理科実験教室で岡山大学医学部大学院の客員研究員を講師にDNA抽出の実験など開催している。子供たち、21世紀君たちの未来は科学の感動と共にある。頑張れニッポン。