中国の環境規制 日本車に追い風か?
中国の自動車に関する環境規制に変化が起こった。従来EV(電気自動車)一辺倒の過激なものだったのが、HV(ハイブリッド)やFCV(水素による電池)にも「低燃費車」の資格を付与するよう検討が始まったらしい。
新興国は既存の産業がない分、一足飛びに進化を目指せる。そこが強みでもあるが、いささか無理があったようだ。充電インフラや電池のコストと能力など課題は多く、計画が空転しかねない問題がある。また、電気の発電方法でも環境に疑念があった。石化燃料によるエネルギー転換はロスが多く、多くは環境に熱エネルギーとして逃げてしまう。当塾でも夏休みの理科実験講座などで指摘していることだ。
即戦力になるHVと未来のエネルギ―であるFCVが巨大マーケットで認知されると、先行しているトヨタ・ホンダには朗報である。かねてからの努力が報われるというものだ。過渡期の主力としてHVが躍り出れば、トヨタが特許を無償開放した戦略がズバリと当たる。当然、そのシステムの外販とデータ収集により、中期的には世界に君臨できる。中国マーケット首位のフォルクスワーゲンなどのEV至上主義に反撃できる。
韓国とのつまらない争いが続く停滞した現状を打ち破る、大きな変革が期待される。ダイナミックな躍動こそイノベーションの醍醐味だ。つまらない偏狭な歴史呪縛から解放された21世紀型の成長戦略こそ待たれる。当分中国・ベトナム・インドに集中して、韓国とは距離を置くしかないだろう。政治的な「恨み」や「怨念」は、世界史・経済史のなかで生産性がないことが立証されている。韓国政府が気づくまで放置するしかない。
成長とイノベーションを目指す国と、未来を共有すべきである。それが我が国の未来も担保する。感情的な民族主義は排除すべきだ。お互いにである。