「過ちては改むるに憚ること勿れ」原発と再生エネルギー
「あやまちてはあらたむるにはばかることなかれ 」と読む。
日本のエネルギー政策を「思考停止」と日経新聞は批判する。北海道電力が指摘された。この5年間の発電所投資の50%はいつ動くか分からない泊原発への投資だ。従って、古い火力発電所の構成比が80%になり、再生エネルギーの送配電を困難にする送電網の整備は放置されたままだった。風力やソーラーも生かされなかった。ブラックアウトはそう言ったいびつな構造の上に起こった。
東日本大震災と福島原発以来、日本のエネルギー政策は「間違っていた」と何度となく指摘されてきた。プルーサーマルを始めとした原子力の再利用計画も全て瓦解した。原子力の永続的な運営は展望できない。何兆円もの金と80年ともいわれる時間が処理に必要とされる。最終処理場は見えない。「ごめんなさい」の規模を超えている。
なのに、北海道地震に見舞われるまで、このいびつな構造は放置されたままだった。「思考停止」といっても過言ではない。なぜ科学の事実と向き合わないのか?不思議でならない。電力会社や経済産業省には多くの人材がいる。なのに、なぜこの単線的な思考回路から脱却できないのか?
日本の年金を運用する機関GPIFも、化石燃料に依存する会社の債権や株への投資を回避するルールを設けた。世界の潮流には抗えない。損をするからだ。
「過ちては改むるに憚ること勿れ」 日本のエネルギー政策に携わる人に伝えたい。