救える命だった 高槻市教育委員会に大阪府警は?
あいさつ当番の女児が、倒壊したブロック塀に押しつぶされて亡くなった。傷ましい死だ。事故後、マスコミ報道で市教委は「過去に市民からの苦情も指摘も受けていない」と答えていた。この時の違和感を忘れない。そもそも安全や品質の疑念に対して、「苦情がなかった」などが返答になるのか?民間企業だったら瞬殺だ。倒産である。
事実が明るみに出てきた。2年4カ月前に校長が、外部の指摘を受け、定期点検だけでは不安だとして安全調査を市教委に依頼していた事実が発覚した。市教委は点検後安全と判断した。現場の教員はいたたまれないだろう。
建築基準法によれば、外形寸法と構造自体がアウトだ。内部の構造以前に目視点検でアウトだ。事故後の発表の奇異な印象や警察の捜査が入っての重大事象の露見など、亡くなった女児の親の心情は察するにあまりある。警察による「安全判断」の経緯の解明が待たれる。
しかし、またしても司直の介入しかないのかと情けなくなる。警察は最後の最後であってほしい。