2018年はAIによる自動翻訳の元年と言われている。様々な自動翻訳機が発売され、研究機関ではデータの蓄積のため、無料でソフトを開放するところも多い。2020年東京オリンピックには、ウェラブル端末による実用化が実現されそうだ。
一方、20年からは小学校での英語教育が必須となる。英語教育は先進国で37位という現状の打開が喫緊の課題とされている。
いったい何を優先して身に着けるべきなのか?
自国の文化や歴史を愛し、他国との違いを理解し、自問しながら語り合う能力。多様性のある社会で自由に羽ばたける能力の育成こそが優先されると米国の研究者は語る。その目的のために語学を学べば、翻訳機を超えた深い喜びがあるからだ。
人種のるつぼといった環境が、多様性への積極的な姿勢を担保する。日本社会固有の「空気を読む」「長いものに巻かれる」「忖度する」はもはや美徳とはならない。イジメの温床となるだけだ。
OECDのPISA検査で問題視される日本の教育の特性。学力到達度に比して自己肯定感が低い。受けている教育が将来役立たないと思う比率も勝る。優先される学びの在り方を探し求める必要がある。このことからも、現状を生みだす現在の大学受験制度の改革は待ったなしだと考える。公平性や平準化より優先されるべき課題があるからだ。