日増しに進む「古い序列」の崩壊
日本の大手都市銀行や有力地銀が、自前の基幹系システムを放棄し、アマゾンのクラウドシステムに乗り換えを始めた。やられる前に、すり寄っていく。フィンテックは始まったのだ。車と同様に、金融も自前主義を放棄し、大手ITとの連携に走る。母屋まで乗っ取られないよう気を付けないといけない。
インド工科大学の優秀な人材を求めて、欧米各国が競う。マイクロソフトやアマゾン・グーグルなど、初任給が年俸1500万円水準だそうな。日本勢はせいぜい700万円まで。中国でも1000万円と聞く。日本の有名企業は第三群の扱いとなるため、ロシアやベトナム・フィンランドの工科大学へと足を運ばなくてはならない。
世界はクラウド空間と高速通信でネットワーク化され、あらゆる場面にセンサーが装備され、莫大な情報は世界を瞬時に飛び回る。人類は、この100年で全ての事象をデータとして取り込もうとしている。100年前に論文や文献を出版して、図書館にこもった時代の価値は説得力を失った。古い大学は生き残りをかけ変容し、求められる基礎能力も移り変わる。
初等期の教育が、社会経済へ反映される影響が大きいことが判明した。政府は教育無償化で止めるのではなく、この状況を見据えた質の政策が必要となる。教育が20世紀のままだと、子供たちが21世紀の吹きっさらしに放り出されることになる。「ただなら文句を言うな」???質は問題ないのだろうか?
冷房の設置で忙しい現場ではなく、実質的な政策を文科省や教育委員会が寝ずに考えるべきだ。今や、その存在が問われているのだから。審議会からの「激励」だ。