AI社会の落第生? 世界の中の日本
米国の現大統領は後ろ向きだが、この国は情報革命の旗手であり、世界のイノベーションをリードしてきた。その米国に追いつくため、中国共産党は「中国製造2025」を策定し、ダイナミックな国策改革に舵を切った。自動運転や電気自動車やシェアエコノミーは数億人単位の規模で爆走している。ドイツも「インダストリー4.0」で第四次産業革命の旗手を標榜している。英・仏も環境・エネルギー政策を転換し、海外から科学者を引き寄せようと躍起になっている。
ところで、日本はというと「寒い」状態が続く。政府の諮問会議は、「IOT」「AI」は謳うものの、中身が乏しい。各省庁の予算要求レベルだ。エネルギー政策ですら各省の利害調整の結果、中庸もって良しとする。イノベーションの爆発は無理だ。煙もでない。実質経済成長率は先進国の劣等生だし、今後の見通しもそうだ。
再生エネルギーや蓄電システム。発送電分離。電子政府。ゲノム医療の推進。自動運転。
福祉ロボットや廃炉技術。教育の電子化。ベンチャー起業家の育成。水素社会の技術開発。これらの課題に世界が注目するような大胆な国家戦略が必要だ。
国会が「モリカケ」で長期休暇を取っている間に、世界の落第生になる日が近づく。世界の中の日本を語れる政党を作らないと国会の意味がなくなる。末期の徳川幕政だ。