企業の採用に異変 イノベーションの予兆
大手金融機関は、デジタルと金融の融合による「フィンテック」に揺れている。人口減少やマイナス金利にとどまらず、異業種参入を可能にする電子取引の時代への対応に苦慮している。多くの店舗やATMは不要となる。大きな組織ほど次世代には重荷となる。
先ずは、事務や窓口業務の大幅な採用減だ。AIが取って代る。続いてSTEM人材の積極採用。ビックデータの解析など情報処理は中核の業務となる。向かう相手はGoogleやAmazonだ。そして、「一芸入社」。芸術や科学技術やボランティアの分野で、国際水準の成果をあげた人材の積極活用となる。ひと昔まえの、「ジェネラリスト=組織人」の大量採用は瓦解する。国際競争力を創出するためには、避けれない現実だ。
人の能力を多様な基準で評価し、異才を育てる環境が整うことは喜ばしいことだと思う。
偏差値に自信のある日本の名門大学生が、ウォール街でディーラーとして無力のまま帰国することを思うと。これからの日本の教育の現場に、少なからず反映されることを祈るばかりだ。