次は「量子コンピューター」 ついていけないかも
人工知能や画像認識によるイノベーションが日々取りざたされているが、それを基本で支えるコンピューター能力は限界にきている。半導体の微細化、高速化、省電力化は限界に近くなり、開発投資が回収不能になるリスクをはらみつつある。これでは、精度の高いスマート社会は絵に描いた餅となる。
そこで、企業を突き動かしているのが「量子コンピューター」。微粒子の現象を活用した新次元のコンピューターだ。CPUすら持たない。現在のスーパーコンピューターが3年2カ月かかる演算を、1秒で処理できる。絶対0度の中で起こる演算回路一枚の動きだ。
ロッキードマーチン・グーグル・フォルクスワーゲン・NASA・IBMなどの強豪が熾烈な実用化に向けた開発を争っている。創薬や画像認識は格段に進化する。
土台が異次元に進めば、それにかかわるソフトやOSも異次元に進む。
私が、中年にしてマイクロソフトのOSや情報処理システムの操作に遭遇したように、次代の子供達も新たな次元へと対応を迫られる日が来る。
科学技術のイノベーションに対応できる科学教養を身につけることこそ、21世能力の本質だと改めて思う。